緑茶の旨みは、茶葉に含まれるアミノ酸の一種であるテアニンによるものです。
テアニンは根でつくられてから葉へと移動しますが、直射日光に当たると減少し、逆に光合成によって渋み成分のカテキンが多く生成されるようになります。
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濃厚な旨み・甘みを特徴とする玉露は、覆いをかけて日光を遮断することにより、旨み成分のテアニン、さらにビタミン類を増加させてものなのです。覆いには化学繊維の寒冷紗が用いられることが多いのですが、稲藁などの自然素材で育てられたものもあり、これを宇治では本玉露と呼んで最高級品としています。
玉露の旨みを引き出すには、ぬるめの湯で淹れることがポイント。最高級の本玉露は50℃、玉露は60℃のお湯でじっくりと時間をかけて旨み成分のテアニンを引き出します。逆に熱湯で淹れてしまうと、渋み成分のカテキンが多く引き出されて苦いお茶となり、あの玉露のとろりとした甘みを味わうことができません。玉露は煎茶や番茶とは違って、茶葉の旨みを堪能するものなので、茶碗は40ml程度が入るもので少量のお茶を愉しみます。
玉露をいただくとゆったりとした気分になるのは、豊富なテアニンがお茶本来のカフェインによる興奮作用を抑制する働きがあるからです。これもまたお茶が持つ自然の妙といえるでしょう。
※詳しい淹れ方はこちらをご覧ください http://uji-yanoen.com/?page_id=11