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70年取り組んできて満足したことは一度もない。お茶づくりはそれだけ奥の深い世界です。

今回お訪ねしたのは、お茶づくりに携わって70年余りの並木秀和さん。4度の農林水産大臣賞をはじめ、全国や関西の茶品評会で数々の上位受賞歴をお持ちのお茶づくり名人です。御年87歳。数えで米寿を迎えられる並木さんに、上質のお茶づくり一筋に歩んでこられたこれまでの道のり、今なお尽きることのないお茶への思いを伺いました。


 

煎茶と玉露の宇治田原から上質の碾茶を発信したい

長年、かぶせと玉露をつくってきましたが、今いちばん力をいれているのは碾茶です。碾茶づくりは宇治や城陽で盛んですが、煎茶・玉露が中心の宇治田原では取り組む人があまりいませんでした。高級な玉露やかぶせが伸び悩む一方で、碾茶の需要は伸びている。そんな時代の流れをみて、私はわりに早い時期から碾茶づくりに着手しました。15年ほど前ですね。宇治田原といえば煎茶と玉露と思われているところがありますが、いい碾茶もあるということを是非皆さんに知ってほしいと思っています。

 

自然相手のお茶づくりに決まった法則は通用しない

碾茶づくりで大切なのは適才時期の見極めと覆い掛け、霜対策です。特に宇治田原は寒いので、霜対策には細心の注意を払います。霜にやられてしまったらお茶がかわいそうですからね。大切に育てた茶木は自分の子どもみたいなものなんです。

お茶づくりは自然が相手の仕事ですから、こうすればうまくいくという決まった法則はありません。思い通りにならないことの方が多い。そこが難しいところです。その時々に応じて、工夫したりし呼応したりの繰り返しで、70年以上やってきて、「これで上等!」と思って満足したことは一度もありません。そういう意味では苦労ばかりだったようにも思いますが、それでいいと思っています。ただ好きだから、続けてこれたのだろうと思いますね。

 

参考:㈱矢野園発行誌 宇治の風vol70より抜粋文章

 

 

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