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 第2回

株式会社矢野園 製造部・吉田健志(35歳)

 弊社製造部の若き工場長。

名人に聞きました。

■この業界に入ったきっかけは?
 私の姉が以前、矢野園で事務をしておりました。そうした縁があり、21、22歳のころからこちらのお世話になっています。 


■修業時代に教わったことは?
 矢野園ではどの社員もほとんどの部署を経験させられます。私も配送をしたり、袋詰めをしたり、営業をしたりと、流通のさまざまな現場に接し、学んできました。
 先輩や社長などからお茶の製造について教わったことは「お茶の状態に適した火入れを見極められなくてはいけない」ということでした。お茶の状態は四季それぞれで大きく変わります。気温はもちろん、その日の天候によっても最適な火入れ温度は異なります。数値的な制御はコンピュータでできますが、仕上げは人間の勘に頼る部分が大きく、すべて機械まかせというわけにはいきません。官能検査、つまり人の感覚を矢野園では第一にしています。ただし、人間は精密機械ではないので、体調の悪いときもあります。そうしたときは自分一人で判断せず、先輩や社長、専務に確かめていただくことにしています。私が入社したときより機械の性能は格段に進化しましたが、最終的には人間がしっかりしたものを見極めていかなくてはいけない、その姿勢が大事だということを教わりました。


■優れたお茶の条件とは?yosida2.jpg
 人それぞれだと思いますが、私は香りだと思います。宇治茶の香りは天下一品です。それは気候風土によって育まれてきた香りです。昔から宇治田原、山城地域で栽培したお茶には特有の豊かな香りがあり、それが宇治茶の人気にもつながっていると思います。  


■後輩に対して一言。
 お茶は食品。清潔な環境を徹底するべきだと思います。茶摘みの段階から異物が入らないように心がけ、生産ラインでも機械を使い、異物を除去しています。しかし、人の目も、センサーも100%異物を除去できるわけではありません。やはり、工場を清潔にし、作業者の一人ひとりが清潔を心がけることが大事だと思います。とくに5月からの新茶の時期は私たちも日夜作業に追われるようになりますが、安心できるお茶作りにこだわっていきたいと思います。


■工場長の今後の抱負は?
 工場長としてはそれぞれの現場に人を効率よく配置し、全体の業務を無駄なく、無理なく進めていきたいという思いがあります。
 お茶に限れば、私自身この世界に入って20年足らずですが、自分の理想とするお茶と実際に仕上がったお茶にはまだ差を感じます。ですから、その差を努力と勉強で少しずつ縮め、小売店様、ひいては一般の消費者様に喜んでいただけるような宇治茶を作っていきたいというのが私の抱負です。
 また、最近は食文化の影響もあるのでしょうが、濃いお茶が人気です。香りは高くても、昔はほどよい旨みのあるお茶が好まれていました。飲み飽きないお茶が宇治茶の特徴でもあり、そうした伝統にのっとった、この地らしいお茶を作りたいと考えています。


■一番美味しいと思う一服は?
 やっぱり仕事前後の一服です。仕事前はいつもミーティングをしながら皆でお茶を飲むのですが、「よし、今日も一日頑張ろう」という気持ちになります。私個人としては、あまり手を加えていない荒茶も好きです。素朴というか、あっさりした味わいでお茶本来の味わいが楽しめます。

 ※吉田健志が作業をしている『仕上茶の製造工程』については、こちらをご覧下さい。http://uji-yanoen.com/?page_id=13

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